シークレットアイランドからクアロア・ランチへ戻り、一日の後半は、また少し違った時間が流れ始めます。
ランチをとり、車で少し足を伸ばし、ローカルに親しまれてきた場所へ立ち寄る。そして午後には、クアロア・ランチならではの体験、乗馬へ。
この記事では、一人旅だからこそ無理なく選べた寄り道と、体を動かしたあとに訪れる、満足感に満ちた午後の時間を綴ります。
目次
クアロア・ランチに戻り、ランチで一息つく
シークレットアイランドから戻り、クアロア・ランチの敷地へ戻ってきたのは、お昼前。
お腹が空いていたので、敷地内にあるカジュアルなカフェ、Aunty Pat’s Cafe & Grill(アンティ・パッツ・カフェ&グリル)へ直行しました。
ハンバーガーやプレートランチなどが揃っていて、アクティビティの合間に気軽に立ち寄りやすい場所です。
ランチに選んだのは、ハンバーガー。オーダーを済ませると、出来上がったら振動で知らせてくれる呼び出しブザーを渡され、待つこと7〜8分。フレンチフライが添えられた、見るからにおいしそうなバーガーが出来上がっていました。

外のテラスに移動して、いよいよ「いただきます」。紫芋を使ったバンズが印象的で、見た目以上にしっかりとした食べ応えがあります。
ほろほろのお肉に、コクのある甘めの味付け。スライストマトが2枚に、レタスもたっぷり。SUPで使った腕の筋肉や、海に入って少し冷えた体が、一気に緩んだ気がしました。
ああ、おいしい。
次の乗馬の時間までは、まだ2時間ほど。午後の予定まで、時間にゆとりがあったので、慌てず、次の行き先を考えることにしました。
午後の時間に生まれた、自由な寄り道
時間に追われる必要もなく、「さて、どうしようかな」とその場で考えられるのは、一人旅ならではの気楽さ。
ちょうどよく思い出したのが、車で5分くらいの場所に、大好きなハワイ伝統料理店の、Waiahole Poi Factory(ワイアホレ・ポイ・ファクトリー)。Netflixにも出たことのあるお店です。よし、そこでデザートを食べよう、と即決。早速、駐車場に向かい出発しました。

このお店は、100年以上前のポイ工場をリノベーションした建物で、今もハワイの伝統料理を大切にしながら提供している場所。観光客だけでなく、地元の人たちにも長く親しまれていて、いつ訪れてもお店はにぎわっています。
お目当ては、看板デザートの「スイート・レディ・オブ・ワイアホレ」。温かいクロロ(タロイモを使った伝統的なお菓子)の上に、冷たいハウピアアイス(ココナッツアイス)が重なった一品で、甘さと温度のコントラストが絶妙。

ワイアホレ・ポイ・ファクトリーがあるこの辺りは、とても静かで、飾らない「そのままのハワイ」が残る場所。観光地の喧騒とは少し距離のある、この空気感も好きな理由のひとつです。
そのまま帰るのも名残惜しくて、近くにあるTropical Farms Macadamia Nuts(トロピカル・ファームズ)にも立ち寄ることにしました。ナッツやコーヒーの試食・試飲がとても太っ腹で、訪れるたびに多くの人で賑わっているお土産店です。

わたしもハワイのご当地ナッツをいくつかと、コナコーヒーを購入。コナコーヒーは決して安いものではありませんが、ワイキキ周辺や免税店より、比較的手に取りやすい価格で選べるのも嬉しいところ。
店員さんと少しおしゃべりをして、ふと時計を見ると1時半。そろそろ、クアロア・ランチへ戻ったほうがよさそうな時間になっていました。
参加スタイルを選ばない、クアロア・ランチの乗馬

午後のメインは、乗馬。ワイアホレからクアロア・ランチに戻り、集合場所へ。わたしのほかに4人ほどの参加者がすでに集まっていました。アメリカ国内から来たというご夫婦、中国からの男性旅行者、そしてスイスから来たという明るい女の子。
スイスからの彼女は、ハワイ大学に短期の交換留学で滞在中とのこと。お互いに女性一人での参加だったこともあり、待ち時間に「ワクワクするね」「クアロアは何回目?」と、束の間のおしゃべりを楽しみました。
しばらくして、インストラクターがやってきて、順に受付が始まります。乗馬は重大な事故につながる可能性もあるため、免責事項関係の書類にサインをし、ヘルメットを借りて、馬舎へ向かいました。そこで、それぞれの馬が割り当てられます。

わたしが案内されたのは、アレックスという名前の凛々しい雄馬。インストラクターによると、アレックスは賢く、落ち着いた性格で、周囲をよく見て動く“リーダー”的な存在なのだそうです。
さっそく馬にまたがり、「Stop」「Go」の合図を教えてもらいながら、全員の準備が整うのを待ちます。
その間のアレックスは、終始おとなしいものの、どこか少し、よそよそしい雰囲気。こちらも「はじめまして」という気持ちがあって、まだ心理的な距離を感じていました。
けれど、これから一時間ほど、海を眺め、山を見ながら、クアロア・ランチの雄大な自然の中を歩けると思うと、自然と気持ちが高揚してきます。
海と山のあいだを進む、一本の道

さて、みんなの馬が決まり、いよいよ出発です。
わたしとアレックスが先頭に立ち、その後ろに、スイスから来た彼女、ご夫婦、中国からの男性という順で行くことになりました。
インストラクターは、列の横や後ろを行き来しながら全体に目を配り、必要なときにはすぐ声をかけてくれます。どの参加者にも、「どちらか来たんですか」とか「ハワイ旅行、楽しんでますか」などと気さくに話をしてくれ、なんとなくみんなの連帯感が増した気がしました。
ただ、一瞬ヒヤリとした場面も。すぐ後ろを歩いていたお馬さんが、下り坂で急に駆け足になり、スイスの彼女もびっくり。
するとアレックスが、それを制するように自然と動き、すぐにインストラクターも駆けつけてくれました。幸い大事には至りませんでしたが、馬にもそれぞれ性格があり、だからこそ、経験豊富な先導役とインストラクターの存在が欠かせないのだと実感。
歩き始めてしばらくすると、一行のペースは次第に落ち着き、ブルーの海が見え、波の音も聞こえてきます。陸側には、そびえ立つコオラウ山脈の姿も。

小道から開けた場所へ出る手前では、アレックスは必ず立ち止まります。わたしは「この先は開けているのに、どうして止まるのだろう」と思い、ついGoの合図を出すのですが、それでもアレックスは動きません。一行のみんなが追いつくのを待ち、全体がそろったことを確認してから、歩き出します。
一方で、道が分かれる分岐点では、迷う様子はまったくありません。どちらの道を進むべきかを、最初から知っていて、ためらいなく自然に進んでいくよう。

アレックスは、待つべき「タイミング」と「場所」、進むべき「方向」がちゃんと分かっているのだと気づいてからは、余計な不安を手放し、身を任せることができた気がします。
途中、放し飼いのニワトリや、のんびりと歩く牛が道を横切ることも。そのたびにアレックスは、立ち止まったりゆっくり歩いたりして、彼らが通り過ぎるのを待ちます。急ぐことも、苛立つこともなく。
そうした場面をいくつも重ねながら進むうちに、ここが単なるアクティビティのルートではなく、クアロア・ランチという場所の日常そのものなのだと感じるようになりました
馬の背に揺られながら、思考がほどけていく時間

この乗馬の時間は、不思議と自分の内側へと意識が向かっていく、「内省の時間」のように感じられました。
乗馬体験はグループ行動ですし、道中では、別のアクティビティを楽しむ人たちの姿も見かけます。決して一人きりではないはずなのに、「ソロ活」が成立している。
アレックスの蹄が大地を踏みしめる、規則正しい音。険しい山肌をなぞるように吹き抜ける風。
クアロアの奥深い谷が、この先もいくらでも、永遠に続いていくかのような感覚。馬の背に揺られながら、なにも考えず、ただ「今この時」を満喫する贅沢な時間でした。
クアロア・ランチでの乗馬は、ただ馬に乗る体験ではありません。この土地のリズムやスケールを、体で受け取り、自分自身をリセットできる機会だっと思います。
一人で参加していても、孤独ではない。余分な力が抜け、「素の自分」に安心していられる。この感覚こそが、わたしがクアロア・ランチに惹かれてしまう理由なのかもしれません。
静かな満足感が、最後に残る場所

クアロア・ランチで過ごした午後は、特別な演出があったわけではありません。けれど、食べて、馬に乗って、体を動かしたあとに訪れる静かな満足感が、一日の終わりに、確かに残りました。
一人旅だからこそ、立ち止まる場所も、進むタイミングも、自分で決めることができる。クアロア・ランチで過ごしたこの午後は、そんな自由さを、無理なく受け止めてくれる時間でした。
一人でハワイを旅する。その選択肢は、思っているより、ずっと自然で、心地よいものなのかもしれません。
シークレットアイランドで過ごした午前中の様子は、前編の記事で詳しく綴っています。
▶ 一人でハワイを旅するとき、クアロア・ランチを選んだ理由

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