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ソロ活ハワイ、ワイキキの外で過ごす一日 —— クアロア・ランチという選択

私は仕事柄、知人からハワイのおすすめを聞かれることが多いのですが、期待されているのは、たいていテレビで見たような、お馴染みの「みんなが行く」キラキラした場所です。

クアロア・ランチは、いかにも有名な観光地。実際、映画のロケ地としても知られ、アクティビティも豊富。でも、実は、それだけではないんです。

クアロアは観光地という言葉では語れない、この土地が本来持っている時間や空気が残っていると感じる場所。だからこそ、毎回おすすめの筆頭に挙げるのですが、その通りに足を運んでくれる人は、これまでほとんどいませんでした。私の伝え方が悪いのかもしれないな、なんて毎回しょんぼりしてしまいます。

私にとって、クアロア・ランチは、いつ・誰と訪れてもハワイを思う存分味わえる場所。たとえ一人でも。

今回訪れたクアロア・ランチで予約したアクティビティは、「シークレットアイランド」と「乗馬」の二つ。この記事では、そのうち、シークレットアイランドへ向かうまでの時間を通して見えてきた、「一人でハワイを旅する」という選択肢と、ハワイならではの時間について綴ります。

一人でハワイを旅するとき、クアロア・ランチを選んだ理由

1850年から続く歴史を感じさせる、クアロア・ランチの静かな入口
「since 1850」の看板が迎えてくれる、クアロア・ランチの入口。にぎわいの中にも、この土地が積み重ねてきた時間の静けさがある

ソロ活動ハワイでも、行けば必ず、「ハワイに来た」という実感が、静かに残るのがクアロア・ランチ。

クアロア・ランチは、一見すると、キラキラとした観光地に見えます。バギーやジップラインなど、体を動かすアクティビティも多く、ファミリーでも、友達同士でも、年齢を問わず楽しめる場所なので、実際、とても賑やか。

私は、その賑やかさを受け入れる、この土地に根付いた静かな威厳さ、雄大さ、優しい空気がとても心地よく感じています。にぎわいと静けさが、無理なく同時に存在しているところが、クアロア・ランチらしいなあ、と。

クアロア・ランチの敷地内で、ゴジラの足跡前に停車するバスツアー
敷地内では、バスツアーが映画ロケ地の前で立ち止まる。にぎやかさも、この場所の風景の一部として、静かに受け入れられている

それから、クアロア・ランチを訪れるたびに感じるのですが、ここは本当に、スタッフの皆さんの対応が一貫してハートフル。言葉づかいだけでなく、その立ち居振る舞いのなかに、「ゲストを大切にしたい」という気構えが、自然ににじんでいるのを感じるんです。

初めてクアロア・ランチを予約したときのことも、よく覚えています。当時、今より英語に自信がなく、たどたどしい英語で電話予約をしました。きっと、まどろこっしいやり取りをしたはずですが、急かされたり、嫌な雰囲気を感じたりすることは一切なく、こちらのペースに合わせて、ゆっくり、丁寧に対応してくれたのです。

最初の訪問からもう15年以上経ちますが、こうしたやり取りを重ねる中で、一人で訪れても、不安を感じることなく過ごせる場所だと、自然に思えるようになりました。

クアロアまでは、ワイキキから車で40〜50分。ホノルルを離れて、オアフ島の東海岸を走るこの道のりも、私にとっては大切な時間。コオラウ山脈の山肌が見えてくるたびに、「これが、私の好きなハワイだな」と、毎回実感するのです。

一人でハワイを旅するとき、にぎやかさから完全に離れるのでもなく、観光の真ん中に身を置き続けるのでもなく。そのちょうど間に身を置ける場所として、しかも治安面でも安心。そんな場所、ほかにあるでしょうか。

朝早く、シェアカーで東海岸へ向かう

ブルーアワーのワイキキに広がる雲と、街灯に照らされた街並み
ブルーアワーのワイキキ。わたあめのような雲と、まだ残る星、街のオレンジ色の灯り

この日は、シェアカーの Hui を使いました。アプリ一つで手配できて、保険も完備。燃料の補充も不要なので、気軽に使えます。

出発は、朝のまだ静かな時間に。ワイキキのブルーアワーは雰囲気もあって好きですが、治安の面では少し気を遣う時間帯でもあります。

空が少しずつ明るくなっていくのを眺めながら、Huiステーションのある インターナショナル・マーケット・プレイス へ。クヒオ通り沿いの入口から入り、周囲の様子を確認してからエレベーターに乗り込みます。

ワイキキで利用できるHuiのシェアカー、トヨタ・カローラ
この日は写真を撮る余裕がなかったため、別日に同じ場所で借りた車両の様子

iPhoneで車のロックを解錠し、シートに座って一安心。ワイキキといえど、ここはアメリカ。暗い時間帯に女性一人で歩くことは、決しておすすめできる行動ではありません。

でも、これから向かうのは、私の大好きな クアロア・ランチ。エンジンをかけて、ハワイアンミュージックを流して、東海岸へ向けて、いざ出発です。

クアロア・ランチの予約方法とチェックインの流れ

オープン前のクアロア・ランチ、チケット・オフィス
オープン前のチケット・オフィス。私と同じように、少し早めに到着したゲストたちが、思い思いの場所で受付開始を待っていました

この日、私が予約していたのは、「午前:シークレットビーチ」と「午後:乗馬」の二つのアクティビティ。どちらも、いわゆるパッケージツアーではなく、単体のアクティビティを公式サイトから個別に予約し、自分で組み合わせました。

クアロア・ランチでは、一日に複数のアクティビティへ参加することができますが、それぞれを別々に予約する必要があります。その分、時間の間隔や組み合わせは、自分で考えることになります。

今回の旅の目的は一人でのんびり楽しむのことだったので、必然的にグループ向けのパッケージプランは選択から除外。もし友だちや家族と行くなら、送迎付きのパッケージプランがベストなんですよね。

クアロア・ランチでチェックインの列に並ぶゲストと、支払い済みゲスト向け案内看板
受付が始まり、私も列に加わりました。支払い済みゲスト向けの案内を確認しながら、奥では馬を眺めて待つファミリーの姿も

ちなみに、この日の予約を入れたのは、訪問の1週間日ほど前。それでも、午前と午後がぴったりつながる枠はすでに埋まっていて、選べたのはランチタイムを挟んで少し時間が空く組み合わせのみ。改めて、クアロア・ランチの人気の高さを実感しました。

事前の予約確認メールには、早めにチェックインするよう書かれていました。遅れないように早めに出発していたので、到着したのはまだチケット・オフィスが開く前。同じように早く着いた人たちが集まり、自然と受付待ちの列ができ始めていました。

しばらくして受付が始まり、私の番。チェックインの際、「可能なら、乗馬の時間を少し早められますか?」と聞いてみました。ランチタイムを挟んで、少しだけ時間が空いていたのが気になっており、ちょっとでもタイパよくしたいと思い。

スタッフの方は、その場ですぐに空きを確認してくれました。そして少ししてから、とても申し訳なさそうに「今日は予約でいっぱいのようです。変更できなくてすみません」と伝えてくれました。それを聞き、いつもの癖でタイパを重視してしまいましたが、せっかくリラックスしに来たのだから、ながれに身を任せないとな、と思い直しました。

クアロア・ランチの敷地内で、放牧されている馬の様子
敷地内では馬たちがのんびりと過ごしていました。ここでは、待つ時間さえも、どこか穏やかです

向かう前に知っておきたかった、この土地のこと

クアロア・ランチのヒストリーホールに展示されているカメハメ大王の像
ヒストリーホールに展示されている、カメハメ大王の像。この土地が歩んできた時間を知る入口のように感じました

受付を無事に終え、シークレットアイランドへ向かうシャトルバスの出発まで、まだ少し時間があったので、レセプションの近くにある「ヒストリーホール」で過ごすことにしました。

ここには、クアロア・ランチにまつわる歴史的資料が展示されています。実はこんな場所があることを知ったのは、今回が初めて。古代ハワイの時代から、牧場としての歩み、そして戦時中に果たした役割まで。この土地が重ねてきた時間が伝えられています。

展示を見ていると、クアロア・ランチが「観光のためにつくられた場所」ではなく、長いあいだ、土地とともに生きてきた場所であることが分かります。

クアロア・ランチのヒストリーホールに展示されている、農業の多様性を伝えるパネル
クアロア・ランチの農業の歩みを伝えるパネル。この土地が、暮らしとともに使われてきたことが静かに伝わってきます

もともとこの一帯は、農業や漁、そして牧畜によって、人々の暮らしを支えてきた土地でした。砂糖産業の時代を経て、ハワイの牧場としての歴史も重ねてきたことが、資料から静かに読み取れます。

今で言えば、いわゆるSDGsと呼ばれるような考え方――土地を使い切るのではなく、次の世代へ渡していくという感覚が、ここではずっと以前から、当たり前のように息づいていたのだと思います。

ハワイ州のモットーに、“Ua mau ke ea o ka ʻāina i ka pono”――土地の命は、正しさによって守られる、という言葉があります。

展示を見終え、このあと向かう場所のことを思い浮かべながら、外に広がる山や草地を眺めていると、この言葉が、単なるスローガンではなく、実感として胸に残りました。

クアロア・ランチが、今も牧場であり、人が訪れる場所であり続けている理由が、少しだけ分かった気がしました。

ハワイ州のモットー「Ua mau ke ea o ka ʻāina i ka pono」と、クアロア・ランチの土地について説明した展示
“Ua mau ke ea o ka ʻāina i ka pono”――土地の命は、正しさによって守られる。クアロア・ランチは、この考え方を今も体現している場所だと、展示は語っていました

Kapuの先に広がる、モリイ・フィッシュ・ポンドと伝説の世界

クアロア・ランチで、シークレットアイランド行きを待つシャトルバス
シークレットアイランドへ向かうシャトルバス。まだ乗客を待つ、静かな出発前の時間

さて、そうこうしているうちに、シークレットアイランドへ向かうシャトルバスの出発時間になりました。シークレットアイランドは、クアロア・ランチの敷地から少し離れた場所にあります。

バスに乗り込んだのは、総勢20名ほど。日本人は私だけでした。皆さんの話し方やアクセントを聞いていると、アメリカ西海岸の方が多く、なかには南部から来た方もいたように感じます。

シャトルバスが公道を走り始めてから、5分もしないうちに、「Kapu(カプ)」という言葉を掲げた案内表示のある私有地へ入っていきました。

Kapuは、古代ハワイで「聖なるもの」や「慎むべきもの」を示す概念。現在、法的に立ち入りが禁じられているわけではありませんが、この先が、特別な意味を持つ場所であることをそっと伝えているのだと思いました。

その先に広がるのが、モリイ・フィッシュ・ポンド(Moliʻi Fishpond)です。

モリイ・フィッシュ・ポンドに設けられた桟橋の様子
モリイ・フィッシュ・ポンドの桟橋。空はどんよりとしていましたが、この場所に立つと、自然と声が低くなります

ここは、古代ハワイアンが築いた養殖池で、海とつながりながら、潮の満ち引きを利用して魚を育ててきた場所。人の手と自然の循環が、無理なく共存していたことが分かる風景です。

このモリイ・フィッシュ・ポンドには、メネフネと呼ばれる小人たちが、一夜で築いたという伝説も残されています。(ワイキキ・ビーチ・ウォークにある像で、その名を知っている人もいるかもしれません)。
史実としては、長い時間をかけて整えられてきた場所ですが、そう語り継がれるほど、人の結束や、この土地の力が強く感じられた場所だった、ということなのだと思います。

シークレットアイランドは、このモリイ・フィッシュ・ポンドの向こう側にあります。一行はバスを降り、桟橋に停泊しているハワイ伝統の二胴カヌーに乗り込み、ポンドを渡ります。

水面を滑るように進む船と、周囲の静けさに身を委ねていると、ここでは、移動そのものもハワイらしい体験の一部だと感じます。

シークレットアイランドという、少し現実から離れた場所

ハウツリーが両側に茂る、モリイ・フィッシュ・ポンドの桟橋
ハウツリーがトンネルのように茂る桟橋の先に、モリイ・フィッシュ・ポンドと陸地が、ぼんやりと姿を見せていました

シークレットアイランドは、足を踏み入れた瞬間、時間の流れが少しだけ緩む場所です。どこかにワープしたような感覚はあるけれど、夢の中というより、現実から一歩だけ距離を置いた場所、そんな印象。

二度目の訪問ですが、今でも思い出すと、目にした景色は、どれもワントーン淡いパステルカラーで、少し輪郭のぼやけたまま、記憶に残っています。

マリンスポーツを楽しむ人もいれば、ビーチバレーで体を動かしている人の姿も。けれど全体に漂っているのは、「何かをしなければならない」空気感ではなく、それぞれが、思い思いの時間を過ごしている場所です。

ヤシの木の下、サンデッキに座って海を眺める人物の後ろ姿
ヤシの木の下、サンデッキに腰掛けて、ただ海を眺めていました

私がしていたのは、島をゆっくりと歩くこと、写真を撮ること、SUPに乗ること、本を読むこと。波の音、大好きなアカハラシキチョウの囀り、桟橋に係留されたボートが静かに軋む音。そんな音に囲まれながら、ただ時間を過ごしていました。

SUPに乗って沖へ出ると、そこから見えるコオラウ山脈は、とても原始的で、もしかしたら、古代ハワイアンたちも、同じ景色を眺めていたのかもしれない――。私は、どうしてこうも、人の手が入りきらない、ネイキッドなハワイの姿に惹かれてしまうのだろう。改めて、そう感じた瞬間でした。

海に浮かぶSUPの先端越しに、遠くコオラウ山脈を望む風景
SUPで沖へ出ると、遠くにコオラウ山脈が見えてきました。もしかしたら、古代ハワイアンたちも、同じ景色を眺めていたのかもしれません

この場所にいられる時間は、決して長くはありません。限られた滞在時間だからこそ、「何かをしよう」と思わなくていいことが、むしろ贅沢に感じられました。

印象的だったのは、この場所が決して“非日常に逃げ込むためだけの場所”ではない、ということでした。ちょうどその日、撮影らしき場面に出くわし、ルールを守らない行動に対して、ライフガードがきちんと注意している様子を目にしました。その光景を見て、「ああ、ここは夢の世界ではなく、きちんと現実の延長線上にある場所なんだ」と、妙に安心したのを覚えています。

SUPでは思ったよりも波があり、結局、海に落ちてしまいました。濡れたiPhoneを乾かしながら、しばらくビーチで休憩。そんな時間も含めて、この場所で過ごしたひとときは、とても自然でした。

気がつけば、お腹も空いてきて、そろそろ戻る時間。シャワーで海水を落とし、更衣室で持ってきたウェアに着替え、あらかじめ案内されていた集合時間に合わせて桟橋へ向かいます。そして、来たときと同じルートで、クアロア・ランチへ戻りました。

シークレットビーチの屋外シャワーで、子どもと一緒にシャワーを浴びる家族の後ろ姿
屋外シャワーエリアでは、遊び終えた家族が、静かに身支度を整えていました

シークレットアイランドで過ごした時間は、 特別な出来事があったわけではありません。 けれど、何かをしなくても満たされる感覚や、 静かに呼吸が整っていくような時間が、確かにそこにありました。

一人でハワイを旅するとき、 にぎやかな観光地から少しだけ距離を置き、 土地の空気に身を委ねる。 クアロア・ランチでのこの時間は、 そんな旅の在り方を、改めて教えてくれた気がします。 このあと、私は再びクアロア・ランチへ戻り、 旅の続きを歩き出します。

シークレットアイランドから戻ったあとの午後については、また別の機会に、改めて綴る予定です。一人旅だからこそ立ち寄れた場所や、クアロア・ランチでの乗馬の時間についても、そのときに触れたいと思います。

ハワイ情報KOKO

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