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世界最高峰のサーフィン大会 エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテイショナル

「エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテイショナル」は、オアフ島ノースショアにあるワイメア・ベイで開催される世界最高峰のサーフィン大会で、通称「エディ」と呼ばれています。

※ 2023年1月22日、「エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテイショナル」が開催され、40名の招待選手が参加しました。優勝したのは、地元の現役ライフセーバーとしても活躍するルーク・シェパードソン選手。この日、ノースショアでは「エディ」の開催に加え、ローカル選手の快挙というダブルの喜びで大いに盛り上がる1日となりました!

エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテイショナルとは

エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテイショナルは、オアフ島ノースショアにあるワイメア・ベイで開催されるサーフィンの大会で、通称「エディ」と呼ばれています。

「エディ」の開催期間は12月から3月までのあいだ。この間、波の状態が大会の定める基準に達すれば競技が実施されます。

世界最高峰とされる理由

この大会は「世界最高峰」や「幻の」などと形容されることがあります。それは「エディ」が、独自の開催条件を満たす波が現れたときにだけ開催され、参加できる選手が投票によって選ばれたサーファーに限られているなど、「限定」の多い大会だからでしょう。

しかし、もっとも重要な理由は、大会のタイトルでもあるエディ・アイカウ(1946~1978)という人物が特別な存在だからかもしれません。

エディは卓越した技術を持つサーファーで、ホノルル市郡から任命を受けたワイメアで初めてのライフガードでした。

エディの在職中にワイメアの海で亡くなった人はひとりもおらず、500人以上が救助されました。エディは、どんなに高い波が押し寄せようとも人命のためならためらうことなく海へ向かったといわれています。エディは亡くなるその日まで人を救うために力を尽くしました。

エディが亡くなったときの出来事は、伝説のように語り継がれています。1978年、エディは、古代ハワイアンの航海術を再現するプロジェクトでホクレア号に乗船しました。しかし、船はラナイ島沖で転覆し、エディを含む総勢13名のクルーは嵐の海を漂流することに。

そんななか、エディは救助要請をするためひとりでラナイ島まで向かうと提案。しかし、陸までの海域は激しい潮流と強風の吹く海峡があり、世界有数の危険地帯として知られています。クルーにとってエディの申し出はあまりにも無謀と思え、当初はキャプテンも含め全員が反対しましたが、エディの冷静かつ確固とした主張に折れ、望みを託すことに。

エディはクルーに見守られながら、ロングボードでひとり大海原へと漕ぎ出でました。その後、残されたクルーは捜索隊により発見され無事に救助されましたが、エディはラナイ島にたどり着くことなく消息を絶ってしまったのです。すぐに大規模な捜索活動が行われましたが、ついに見つけられることはありませんでした。

彼の生前を知る人々は、エディは素晴らしいサーファーであっただけでなく、常に家族や周囲の人々に気を配り面倒をみる人であったと言います。エディはウォータースポーツにかかわる人々やハワイアンたちにとって、他者を敬い大切にするという「アロハスピリット」を体現する存在とみなされているのです。

エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテイショナルは、エディの功績を称え、またエディの生き方を手本とし後世まで受け継ぐために開催されています。

Ahsoka
Ahsoka
エディをもっと知りたい方は、エディの伝記がおすすめです。さまざまな証言からエディがどのように生きていたかを知ることができるだけでなく、1970年代のハワイアン・ルネサンスについても学べる一冊です。

日本語訳は『エディ・アイカウ物語」(2006年、枻出版)、オリジナルは”Eddie Would Go” (2001, St. Martin’s Press)のタイトルで出版されています。著者はスチュアート・ホルムス・コールマンさん。ともに廃盤なので、古本か図書館で。

「エディ」開催地のワイメア・ベイ・ビーチ・パーク
photo: KOKO

大会の開催時期と厳しい開催基準

2023年、エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテイショナルの開催期間は12月14日から3月12日まで。

開催基準となる波は、20フィート(6.1m)以上の高さがあり20秒以上つづくこと。この「20フィート、20秒」の波がコンスタントに現れ、さらに強風が無く視界もクリアな日でなければ大会は実施されません。

冬のノースショアは高波で有名ですが、それでも大会の開催基準に見合う日はほとんどないと言ってもいいほど。その証拠に「エディ」が実際に実施されたのは1985年の大会開始以来2023年にいたるまで10回しかありません。

このように厳しく大会基準を守るのは「エディ」に参加するサーファーたちを守るためでもありますが、こうした状況下のワイメア・ベイの波はこの上なく美しく、なによりエディが喜ぶであろう波だからです。

コンテスト・ディレクターとして、長いあいだ大会実施の可否を決定していたジョージ・ダウニング(1930~2018)は次のように語っていました。

われわれは、このワイメア・ベイが輝きを放つ特別な日を、つまり、エディが生きていれば波に向かわずにはいられないような日を待っているんだ。

もし競技が開催されるのであれば、その日は間違いなく後々まで語り継がれる競技が見られるでしょう!

※ 参照記事:Hawaiian Voyaging Traditions, Eddie Aikau.

エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテイショナル基本情報

エディ・アイカウ・ビッグウェーブ・インビテイショナルの基本情報です。

開催期間(2023年) 12月14日~2024年3月12日
開催場所 ワイメア・ベイ(Waimea Bay)
公式サイト Eddie Aikau Big Wave Invitational(英語)
SNS 公式Instagram

ワイメア・ベイへの行き方

ワイメア・ベイまでに行き方をご紹介します。

レンタカー

ワイキキからワイメア・ベイまではおよそ60kmあり、約45分から1時間程度かかります。

駐車場はビーチ近くにありますが、満車のことが多く、とくに週末は早朝から混むのでご注意ください。カメハメハ・ハイウェイの路肩に駐車することもできますが、周辺に駐車禁止のサイン(NO PARKING)がないかよくご確認ください。

ちなみに、ワイメア・ベイから車で5分ほど離れた場所に自然公園の「ワイメア渓谷」があります。ワイメア渓谷来園者は無料で駐車場を利用できるので、もしお時間があればぜひ立ち寄って、自然公園も満喫してみてくださいね。

公共バス

ワイキキ中心地からノースショア方面へ向かうバスはないので、以下にご紹介するルートはアラモアナセンターを発着地点としています。

なお、日没後の公共バスのご利用は安全ではないのでおすすめできません。明るいうちに滞在先に戻れるようご計画をお立てください。

※ ワイキキエリアからアラモアナセンターまでの行き方は、後述の「ワイキキからアラモアナへのバス」をご参照ください。

アラモアナセンターからワイメアへ(往路)

ワイメア・ベイへは、アラモアナセンターからノースショアの中心地ハレイワへ向かう「52」を利用し、ハレイワで「60」に乗り換えます。

52 Wahiawa – Haleiwa
乗車:「Kona St + Opp Kona Iki St」(アラモアナセンター山側)
降車:「Kamehameha Hwy + Opp Haleiwa Beach」(終点)
60 HONOLULU – Ala Moana Center
降車:「Kamehameha Hwy + Opp Haleiwa Beach」(同上)
降車:「Kamehameha Hwy + Waimea Valley Rd*」

※ 「60」の降車地点「Kamehameha Hwy + Waimea Valley Rd」は、ワイメア・ベイより100mほど先にある自然公園「ワイメアバレー」の入り口付近です。ビーチへ行くには道路の反対側に渡り、バスで来た道をお戻りください。道路を横断する際は、往来する車に十分ご注意ください。

ワイメアからアラモアナセンターへ(復路)

ワイメア・ベイからアラモアナセンターへ戻る場合も往路と同じ「60」と「52」をご利用ください。

60 Kaneohe – Haleiwa
乗車:「Kamehameha Hwy + Opp Waimea Valley Rd」
降車:「Kamehameha Hwy + Haleiwa Beach Park」
52 HONOLULU – Ala Moana Center
降車:「Kamehameha Hwy + Haleiwa Beach Park」(同上)
降車:「Kona St + Piikoi St」(アラモアナセンター山側)
KOKOのひとこと!
「60」はオアフ島の東海岸沿いを通るルートだよ。このルートでもノースショアとホノルルを往復できるけど、片道2時間30分以上かかるの。景色がいいので、バス旅を楽しみたい場合はGO!
KOKO
KOKO
ワイキキからアラモアナへのバス

ワイキキエリアからアラモアナセンターまでは「8」「19」「20」「23」「42」で行くことができます。所要時間は20分前後です。ワイキキエリアのバス停はクヒオ通りに複数あるので、お近くのバス停をご利用ください。

アラモアナセンターでの降車バス停は海側にある「Ala Moana Bl + Ala Moana Center」です。ノースショアへ向かう「52」のバス停は山側(海側の反対側)にあるので、そこまで歩いて移動しましょう。

ちなみに、「8」「23」は山側のバス停まで行くので上述の海側バス停で降車する必要はありません。山側の「Kona St + Opp Kona Iki St」でお降りください。

復路も、同様に「8」「19」「20」「23」「42」をご利用ください。

ワイキキ中心地からワイメア・ベイまで地図

ワイキキ中心地からワイメア・ベイまで地図です。


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