この記事では、ハワイ旅行で必要となる新型コロナウイルスの検疫手続き(2023年3月現在)のほか、物価や治安など、アフターコロナのハワイを訪れる前に知っておきたいポイントを紹介します。
ハワイ持ち物リスト 日本とハワイの時差
目次
ハワイ旅行で必要な書類・手続き
新型コロナウイルス感染拡大防止にともなう検疫(感染症の感染拡大防止のため、空港や海港などでとられる検査、措置)の実施については国によって状況が異なりますが、日本およびアメリカ合衆国では入国者に対してワクチン接種証明書の提示などを義務付けています(2023年3月現在)。
検疫の手続きは、日本を出発するとき(アメリカ入国前)と帰国するとき(日本入国前)それぞれ必要です。
【日本出発時(アメリカ入国前)】
1. 新型コロナウイルスワクチン接種証明書(2回接種以上)の提示
2. 宣誓書の提出
3. 入国者情報(コンタクト・トレーシング・フォーム)の提出
【帰国時(日本入国前)】
1. Visit Japan Webの登録
2. 新型コロナウイルスワクチン接種証明書(3回接種以上)の提示
(接種歴が2回の場合はハワイ出国前72時間以内の陰性証明書が必要)
検疫に必要な書類や手続きは今後も変更が見込まれますので、ハワイに渡航する際はかならず最新の情報を確認しましょう。
以下では各書類・手続きの詳細についてご紹介します。
【関連・参考サイト】
ハワイ州観光局「ハワイへのご旅行を計画されている皆様へ(新型コロナウイルス情報)」
日本を出発するとき(2023年3月現在)
ハワイ渡航に向け、必要となる検疫書類は以下の3点です。
1. 新型コロナウイルスワクチン接種証明書(2回接種以上)
2. 宣誓書
3. 入国者情報
書類の確認は航空会社が実施します。書類の提出方法は航空会社によって異なりますので、ご利用になる航空会社の案内に沿って手続きを進めましょう。
なお、米国に入国する際は、検疫手続きのほか電子渡航認証(ESTA)の申請も必要です。
次に各書類の概要について説明します。
新型コロナウイルスワクチン接種証明書
米国に入国するには、新型コロナウイルスワクチン(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ等)を2回以上接種している必要があります。
ワクチン接種証明書の取得方法は以下のいずれかになります。
・日本政府が公式に提供する「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」から取得
・お住まいの自治体に申請して取得
なお、年齢が18歳未満の場合は、ワクチン接種における特別措置該当者となり、証明書の提示は求められません。
ワクチン接種証明書に関する最新の情報については「在日米国大使館と領事館(COVID-19ワクチン接種の要件)」や「ハワイ州観光局(新型コロナウイルス情報)」をご確認ください。
【関連・参考サイト】
在日米国大使館と領事館「COVID-19ワクチン接種の要件」
ハワイ州観光局「ハワイへのご旅行を計画されている皆様へ(新型コロナウイルス情報)」
宣誓書
「宣誓書」(Attestation)は、ワクチン接種の内容に虚偽がないことを宣誓する書類です。様式(フォーマット)は、航空会社またはアメリカ疾病予防管理センター(CDC)の公式サイトより入手可能です。
宣誓書の記載内容はすべて英語です。記載内容や記載方法に不明な点がある場合は、ご利用の航空会社にお問い合わせください。
【関連・参考サイト】
CDC:Quarantine and Isolation
入国者情報(コンタクト・トレーシング・フォーム)
入国者情報(コンタクト・トレーシング・フォーム)とは、アメリカに入国する渡航者の氏名や連絡先、ハワイでの滞在先などを記載する書類です。
書類の名称や様式(フォーマット)、提出方法は航空会社によって異なります。ご利用になる航空会社の案内に沿ってお手続きください。
日本に入国(帰国)するとき(2023年3月現在)
1. 「Visit Japan Web」の登録
2. 新型コロナウイルスワクチン接種証明書(3回接種以上)の提示
(接種歴が2回の場合はハワイ出国前72時間以内の陰性証明書が必要)
Visit Japan Web
日本入国(帰国)の際は、デジタル庁の入国手続きオンラインサービス「Visit Japan Web」にて、検疫、入国審査、税関申告を行います。
ワクチン接種証明書または陰性証明書などは、この「Visit Japan Web」に登録します。
【関連・参考サイト】
デジタル庁「入国手続オンラインサービス: Visit Japan Web」
厚生労働省「水際対策」
「Visit Japan Web」を利用できない場合
「Visit Japan Web」を利用できない方は、搭乗時および到着空港にて「書類確認」と「質問票」の提示または提出が必要となります。
厚生労働省によると、書類の確認と審査にはかなりの時間を要するとのことです。スマートフォン等をお持ちであれば「Visit Japan Web」を利用しましょう。
「Visit Japan Web」を利用できない方は、厚生労働省の下記サイトをご確認ください。
「質問票WEB」へのアクセスや「質問票」のダウンロードができます。
【関連・参考サイト】
厚生労働省【水際対策】質問票(Visit Japan Webをご利用できない方向け)
新型コロナウイルスワクチン接種証明書
帰国前にワクチン接種証明書を「Visit Japan Web」に登録しましょう。
国外にお住まいの場合も同様、各国・地域の政府等の公的機関によって発行されたワクチン接種証明書をご登録ください。日本政府が定めたワクチンと有効な接種証明書の詳細については、厚生労働省の下記サイトご確認ください。
【関連・参考サイト】
厚生労働省:【水際対策】日本政府が定めたワクチン
陰性証明書(接種歴が2回の場合)
ワクチン接種歴が2回の場合はハワイ出国前72時間以内の陰性証明書が必要です。
ワイキキ近隣には、日本政府が指定する項目に準じて検査をしてくれる医療機関があるので、事前に予約をしておくといいかもしれません。
出国前検査証明書の詳細については、厚生労働省の下記サイトをご確認ください。
【関連・参考サイト】
厚生労働省:【水際対策】出国前検査証明書
2023年 アフターコロナのハワイ観光新常識
パンデミック以降、世界ではさまざなことが変容しましたが、ハワイも例外ではありません。以下に大きく変わった点を3つまとめたので、参考にしてくださいね。
物価
近年、社会情勢やパンデミックなどあらゆる要因から、世界的に物価高が続いていますが、ハワイ州の物価はアメリカでもトップクラスで、もっとも生活費のかかる州として知られています。
物価の違いは、旅行前だとなかなか実感を得にくいものですが、ハワイの物価はおおむね東京の物価より1.8~2倍程度とイメージしておくといいかもしれません(2023年3月現在)。
ちなみに、ハワイでの生活費が高い理由は、ハワイが海に囲まれた島々であるため、食料品や生活必需品の多くをアメリカ本土の定期便にたよっていることに起因しています。本土から入手しているものにはすべて輸送費が含まれているので、割高になっています。
レスポンシブル・ツーリズム
パンデミック以降、ハワイでは豊かな自然環境を守るために、旅行者を含むハワイの地を踏むすべての人に「レスポンシブル・ツーリズム:責任ある観光」を求めるようになりました。
たとえば、ダイヤモンドヘッドやハナウマ湾など公立の自然公園を訪れる際、旅行者は事前予約と入場料の支払いが課せられますが、これもレスポンシブル・ツーリズムに準ずる考え方です。
こうすることで、その地の自然遺産や文化遺産の劣化が抑制され、保全と保護にかかる経済的負担を広く分かち合えるようになります。
ハワイ州は、こうした一連の活動を「マラマハワイ(Mālama Hawaiʻi)」と名付け、レスポンシブル・ツーリズムの活性に力を入れているところです。
以下に、旅行者がとるべき「レスポンシブル・ツーリズム」例をご紹介します。
海洋動物に近づかない
ハワイを訪れる旅行者が途絶えた2020年以降、あらゆる場所で野生の海洋生物が姿を見せるようになり、ワイキキエリアにおいても絶滅危惧種のハワイアン・モンクシールがのんびりする姿が目撃されています。
そのほか、ハワイではウミガメ、イルカ、ザトウクジラなどの海洋生物が生息していますが、こうした海洋動物はアメリカ合衆国連邦法およびハワイ州法の保護下にあり、むやみに接近することが禁じられています。
海洋動物に出会った場合は、以下の推奨距離を保ちながらあいさつしてみてくださいね。
海の仲間にあったら、この距離で Say, “Aloha!”
・ ウミガメ 3m以上
・ ハワイアンモンクシール 15m以上
・ イルカ 45m以上
・ ザトウクジラ 90m以上
国定公園等での事前予約と入場料の支払い
先述のとおり、旅行者がダイヤモンドヘッドやハナウマ湾を訪れる際、事前予約や入場料金の支払いが課せられています。
こうした場所は今後も増える可能性があるので、州立の公園やトレイル、史跡等を訪れる際は最新情報を確認するようにしましょう。
ハイキング前後は靴裏をきれいに
ハワイの植物生態系を守るため、ハイキングの前後には、トレイル入口に設置されているブラシで靴裏をきれいにしましょう。
ハイカーの靴裏には、その地には生息していない植物の種子がついていることがあります。そうした種子が持ち込まれると、その地の貴重な生態系が崩れてしまう可能性があります。
旅行者に人気のマノア滝のハイキングコースにもブラシが設置されていますので、ぜひご利用くださいね。
海に入る場合は、リーフ・フレンドリーな日焼け止めを
ハワイでビーチアクティビティを楽しむ場合は、サンゴ礁に有害となる成分(オキシベンゾン、オクチノキサート)が含まない日焼け止めクリームを使用しましょう。
リーフ・フレンドリーな日焼け止めは日本でも購入可能ですが、ハワイでも販売されています。
治安
ハワイは全米において治安の良い州として知られていますが、残念ながら、2022年以降はワイキキエリアでも犯罪率が上昇し、旅行者も被害にあうケースが発生しています。
ホノルル市がワイキキの安全施策を強化しているので、現在の時点ではそれほど心配する必要はありませんが、海外旅行で注意するべきポイントは必ず守るようにしましょう。
在ホノルル日本国総領事館の「安全の手引き(ハワイ安全マニュアル)」には、ハワイ滞在中のよくある事例や対策がまとめられているので、渡航前に一読しておくのもおすすめです。
【関連・参考サイト】
在ホノルル日本国総領事館「安全の手引き(ハワイ安全マニュアル)」
以下に、在ホノルル日本国総領事館の「安全の手引き(ハワイ安全マニュアル)」から注意点をいくつか抜粋してご紹介します。
レンタカーの盗難、車上荒し
ビーチや観光名所、ショッピングセンターなどの駐車場で車の盗難や車上荒しの発生がみられますので、レンタカーを利用する際には気をつけましょう。
わずかな時間でも被害にあう可能性があるので、たとえ短時間の駐車であっても以下の2点はかならず守りましょう。
・貴重品やバッグを車内に残して駐車しない。
・必ず施錠する。
置き引きとスリ
ビーチ、レストラン、ホテル、空港、ショッピング・センターなどで、わずかな隙を狙って荷物が盗まれるケースがあるので、以下の点に気をつけましょう。
・貴重品は持ちあるかない。
・買い物中は注意散漫になりがち。バッグや持ち物には常に注意を払うよう心がけましょう。
ひったくり
ひったくりは女性が標的になりやすいといわれています。また、bikiなどのレンタル自転車で信号を待つ際、自転車のカゴに入れたバッグが盗まれるケースもあるようです。
人通りの多いワイキキエリアや繁華街などでも、とくに以下の点には気をつけましょう。
・奪いやすそうなバッグは使わない。
・奪われたバッグを取り返そうとしない。
・自転車のカゴに荷物を入れない。
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